考える学校では、異業種から参入する企業が医療機器メーカーに自社の魅力を伝えるための「医工連携PRスキルアップ研修」をおこなっています。この研修を受けていただくことで、皆様の優れたものづくり技術をよりいっそう医療に活かしていただきたいと強く願います。ご不明な点はお気軽にお問合せください。
研修の概要
- 対象者
- 医療機器メーカーとの取引拡大を希望するものづくり企業の方々
- 形 式
- Webミーティング(Zoomを使用)によるオンライン研修
- 講 師
- 弊社代表,医工連携の実績豊富な医療機器メーカー(OB・現役),デザイナーなど
- ※御社と協議により確定します
- プログラム
- 第1回研修
弊社講師より、PRのポイントに関する講義をおこないます。
第2回以降の研修の進め方について打ち合わせをおこないます。
第2回研修
お客様から自社PRのプレゼンテーションをおこなっていただきます。
お客様からのプレゼンテーションに基づき、対話形式でPR資料の作成およびブラッシュアップのポイントをお伝えします。
第3回研修
お客様によりブラッシュアップされたPR資料に基づき、さらなるアドバイスをおこないます。 - 研修の成果
- 研修の成果(アウトプット)として医療機器メーカー向けのPR資料「ポスター」の作成を目指します。
- 研修費用
- スタンダードコース(研修3回) 20万円(税別)
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多くの企業が医療機器業界向けのPRができていない
異業種から医療機器産業に参入する企業が無理なく円滑に医工連携を進めるためのポイント。それは、医療機器メーカーに対する部品部材を供給するビジネスから入ることです。多くの企業が医療機器メーカーからの発注を受けたいと考えています。ところが、思うように医療機器メーカーからの発注を受けられない…。その大きな原因に、医療機器業界向けの売り込み方(PR)ができていないということがあげられます。
あたりまえのことですが、医療機器メーカーからの発注を獲得するためには、その前段として医療機器メーカーとのよいコミュニケーションを行えている必要があります。そして、よいコミュニケーションの「入口(きっかけ)」となるのがPRです。医療機器メーカーとのよいコミュニケーションを多数つくりだすためには、その「入口(きっかけ)」としてよいPRをおこない、自社の魅力を伝えることがきわめて重要です。
ところが、異業種から参入する企業の多くは、医療機器業界で自社のPRを行った経験がありません。医療機器業界でのPRは、自動車業界や家電業界でのPRとは押さえるべきポイントが異なります。こうした背景から、医療機器メーカーとの取引を成立させるポテンシャルが十分あるにも関わらず、良質なコミュニケーションへと進められないことが少なくありません。
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医療機器業界でのPRは、5つのポイントをおさえよう
医療機器メーカー向けのPRには5つのポイントがあります。本研修を通じて、これら5つのポイントをおさえた「PR資料(ポスター)」を作成し、ブラッシュしていくことができます。
【PRの5つのポイント】
- 技術は「文字」よりも「写真」で見せる
- 医療に近いものを見せる(医療での応用イメージを見せる)
- 臨床現場とのつながりを見せる
- 仲間の技術を見せる
- 行政機関とのつながりを見せる
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1.技術は「文字」よりも「写真」で見せる
展示会などで掲示するポスター。そこに御社の技術を説明する長い文章を載せてもあまり読んでもらうことができません。ものづくり技術は「文字」より「写真」で見せる。ビジュアル重視で、パッと見て、関心をもってもらえるようにしましょう。
写真やイラストなら技術の概観が直感的に伝わります。「これは自社製品に使っている技術に近いな」、「あっこれは探してた技術じゃないか」と興味をもってもらえます。その次に、ようやく文字情報にも興味をもってもらうことができます。ただし、興味をもってもらえたとしても読まれるのはほんの少しだけで、やはりほとんど読まれないのが実情です。それなら、文字情報は短いキーワードに留め、その分、写真やイラストをより大きくしたり、キーワードを大きく表示したりするほうが効果的ですね。
2.医療での応用イメージを見せる
「御社の技術は医療でどう応用できるか?(医療での応用イメージ)」を写真やイラストなどで直感的に伝えることが重要です。5つのポイントの中でも最も重要ですので、すこし詳しく説明します。
もし、御社に医療機器の試作開発や部品供給の実績があるなら、それを紹介しましょう。医療機器のような外観をもつ試作品であれば、よりよいですね。そうすると、医療機器メーカーの人たちが「あっこれは当社が扱っている商材に近いな」と関心をもち、「こういうものを開発されるのですか?」と声をかけてくれます。「当社の技術は、ぜひこうした医療機器に活用してもらいたいと考えています。それで、どんなお話でしょうか?」とトークを盛り上げましょう。
写真の掲載については発注元など関係者から許可してもらえないかもしれません。その場合は十分にデフォルメしたイラストを掲載するとよいと思います。どのくらいデフォルメすればよいか?「そのイラストを見たときに個別の製品が特定されないこと」が基準になります。
では、医療機器の試作や部品供給の実績がない会社はどうするか?そのときは、google画像検索を使いましょう。たとえば、「医療機器 樹脂」や「医療機器 金属加工」と入力します。「医療機器 樹脂」と入力してみると、樹脂を使った医療機器の画像が出てきます。ヒットした医療機器の画像を見ながら「この医療機器は自社技術を使えそうだ(現在は同業他社の技術が使われているが)」と思えるものをいくつか選びます。そして、それらの医療機器がどのようなものであるかをネットで調べ、「この医療機器に自社技術を使ってもらいたい」という医療機器を特定します。ターゲットの医療機器が決まったら十分にデフォルメしたイラストを作成します。そのイラストを「当社技術の医療での応用イメージ」の1つとしてポスターに掲載します。こうしたイラストを4~5点、ポスターに掲載することで、イラストに描かれた医療機器を扱う医療機器メーカーの人が御社に声をかけやすくなります。
ここで大切なことは、ポスターは「質問型」でなく「提案型」を心がけるということ。技術だけを見せて「この技術、医療機器分野で、何かに使えませんか?」というのは質問型のポスターです。医療機器メーカーの人は「自社製品に使える技術はないかな」と探してはいますが、要素技術を見て自社製品への応用を発想するのは容易ではありません。逆に、「当社の技術は医療機器にこう使えると考えていますが、いかがですか?」という提案型のポスターであればどうでしょうか。「当社製品と同じ種類の医療機器のイラストがあるな。部品を改良できるかもしれない。どんな特徴があるんだろう?」や「なるほど、こういう医療機器に使える可能性のある技術なのか。じゃあ当社の製品にはこう使えるかもしれないな」と、医療機器メーカーの人たちは「(御社の技術を)自社製品にどう応用できそうか」について、ぐっと発想しやすくなります。
なお、google画像検索で「医療機器 樹脂」と検索すると、樹脂部品を医療機器メーカーに供給している会社のWebサイトもヒットするでしょう。その会社は御社にとっては同業他社にあたる会社かもしれません。そのWebサイトを閲覧することで、同業他社が医療機器メーカーに対してどのようにPRしているかを知ることができます。御社のPR資料を作成するうえで、とても参考になると思います。
3.臨床現場とのつながりを見せる
もし、御社が医療機関との共同研究開発をおこなっているのでしたら、そのことを紹介しましょう。医療機器メーカーの人たちにとって医療機関は顧客です。ですから、御社の開発内容が、その医療機器メーカーが専門とする診療科であったり、さらには大学病院や基幹病院であったりすれば、関心をもたざるをえません。「これはどんな開発内容ですか?」、「こういう開発をやってるんですか」と声をかけてもらえると思います。
開発内容の情報を掲載するときには、臨床ニーズや技術シーズの知的財産や個人情報、そのた秘密情報に配慮し、公開可能な情報に限定しなければならないことに十分ご留意ください。
4.仲間の技術を見せる
医療機器メーカーとものづくり企業とのマッチングの傾向の1つ。それは、医療機器での採用実績が豊富な技術は、多くの医療機器メーカーとマッチングしやすいという傾向です。実績が実績を呼ぶわけです。実績が豊富な企業は強いですね。では実績が少ない会社はどうすればよいのでしょうか。「実績が実績を呼ぶ」という傾向があるのですから、その傾向を利用してしまいましょう。医療機器での採用実績が豊富な技術をもつ会社との共同受注をしかけてみてはいかがでしょうか。
具体的には、❶医療機器での採用実績が豊富であり、❷御社の前後の工程で使われる、❸仲間の会社の技術があれば、その写真を御社のポスターで紹介します。医療機器メーカーの人たちは、御社の仲間の会社の技術を見ながら「(御社には)こういう技術があるんですか?」と声をかけてくれますので、「はい。仲間の技術ですので、すぐにおつなぎできます。それで、どんなお話でしょうか?」と盛り上げましょう。前工程は御社が受注、後工程は仲間の会社が受注といったぐあいです。Win-Winの共同受注をめざします。
医工連携では、医療機器メーカーとの連携も重要ですが、医療機器メーカーとのマッチングのためには、ものづくり企業同士の連携(仲間づくり)も大切ということです。
5.行政機関とのつながりを見せる
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講師のご紹介
一般社団法人 日本医療デザインセンター 理事
ヤマハ発動機株式会社の商品企画をキャリアのスタートに、外食、IT、玩具と多様な業界の、商品企画、事業企画、経営企画、新規事業企画に従事。
独立後は『イノベーションよりリノベーション』を合言葉に、多様な業界で低リスクの新事業立上げと既存事業活性化支援を行う。
著者『ビジネスリノベーションの教科書』(自由国民社刊)は、Amazon マーケティング部門1位獲得、『エッセンスの塊なのにわかりやすい』と好評。
・経済産業省認定 経営革新等支援機関
・京都造形芸術大学 マーケティング論講師
・立命館大学 経営学部客員研究員(2018年4月〜)
Jump Start 株式会社 代表取締役
筑波大学芸術専門学群 視覚伝達デザイン専攻卒業。
多摩美術大学 情報デザイン 修了。
2008年にJump Start株式会社を設立し代表取締役に就任。医療機関のブランディングを中心に業務に従事。鎌倉の地域活性団体「カマコン」の発起人の一人。
2014-16年の2年間、湘南ビーチFMのトーク番組のパーソナリティを務める。
2018年2月に一般社団法人日本医療デザインセンターを設立し代表理事に就任。
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